中高学生の人間関係にはびこる「スクールカースト」

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皆さん、こんにちは。
私はスクールカウンセラーとして学校臨床にもたずさわっていますが、ここ数年間で「いじめ問題」への対応が急務になっている印象を受けます。学校側も「いじめ」というキーワードにはとても敏感になっていて、先生方も目をギラギラさせています。

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学校臨床に関わっている中で、最近の学生、特に中学生から高校生は、友人との人間関係において「空気を読む」こととコミュニケーション・スキルが求められているように感じます。

コミュニケーション・スキルと言っても、自分や相手を大切に、しかも尊重したやり取りではなく、ある特有のコミュニケーションスタイルです。

集団心理学という視点から見てみると、学校には「スクールカースト」という生徒間の階層が存在しています。

昔はその中で、「いじめる側」と「いじめられる側」が入れ替わる流動性がありましたが、今やそれが固定化してしまって、新学期に決まった階層構造は1年間続いていきます。

しかも、この階層構造を決定する基準は、「ケンカが強い」「勉強ができる」といった能力は二の次で、コミュニケーション能力だけが評価されていきます。

他人をいじることで生まれる「笑い」

会話がうまいというだけではなく、いかに「笑い」がとれるかが必須条件とされ、しかも他人を「いじる」ことで笑わせるという「対人操作能力」が求められています。

大人社会でも思い当たる節はあると思います。

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さらには、階層構造を構成しているメンバーには「キャラ」が割り振られていて、各メンバーは「本当の自分」とはかけ離れた様々な「キャラ」を強制され、演じ分ける必要があります

本当の自分を理解していて演じているのであれば問題ないのですが、何を演じているのかわからなくなってくると問題です。

もちろん「キャラがかぶる」などの事態はタブーであって(一般にはKY:“空気読めない”と呼ばれてしまいます)、違反するといじめのキッカケにもなりかねません。

実際に相談室に来る生徒の中には、「教室でのキャラ。部活でのキャラ。友達同士でのキャラ。いろんなキャラがあって、いまさら自分のキャラを変えられない・・逆に変えてしまってハブられたら・・」と悩んでいる生徒もいます。

本来、素のままの人格同士の出会いや関わりには摩擦や衝突は避けられず、なかなかスムーズには進んでいかないものです。

しかし、お互いの「キャラ」が認識できれば、効率よくコミュニケーションを取ることができる訳です。

こういった過酷なスクールカーストは中学校あたりから強まり、いじめ問題へと発展していく場合も少なくありません。

子ども達に習得して欲しいこと

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ですから、この時期までに子ども達に習得しておいてほしい大切なことは、①自分という存在の輪郭をある程度自覚していること、②自分がいやだな~と思ったことには、はっきりと「No」と言えること、③苦しい時には誰かにきちんと助けを求められること、などです。

もちろん、これらを習得するためには、保護者や家族の協力が必要不可欠になります。

周囲が子どもにある程度のモデルを示したり、子どもの強みや弱みを把握し、それを伝えてあげること(善悪の判断はせずに)、人間として苦しい時は誰かに頼ることはごく自然なこと、などを教えていく必要があります。

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