思春期の中学生の不安と葛藤に寄り添う

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皆さん、こんにちは。
思春期の反抗は、親にとっても、不安や戸惑いを感じるものです。

理由もなしにイライラしていたり、身体変化に戸惑っていたり、異常に周りの目を気にしたり、そんな我が子を見ていると何とかしてあげたくなって、いろいろ問い詰めてしまうことがあるかもしれません

しかし、思春期は成長にとって必要な一過程であって、親からの自立、親や他人とは違う「自分」の確立のために、なくてはならないものなのです。

今回は、この思春期の心模様を詳しく解説していきます。

思春期の課題は、“親離れ”

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まず、この時期の最も大きな課題は、「親離れをしなければならない」ということです。

子どもは自分の体が大人の体になってきているということを感じ始めます。

これまでと同じように異性の親の背中に「お父さん!」と言ってかじりついたり、お母さんの腕にぶら下がったりしようとすると、何となく変な気がしてくるわけですね。

大人の体になっている自分が異性の親の体に張り付いたり、ぶら下がったり、今まで通りにしようとしても、どういうわけかもうできないのです。「自分で引いてしまう」みたいな感覚が出てきます。

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この感覚は、自分の体が大人になっていることを自覚しているとひとりでにそう感じてくるものです。これが親離れの出発点になります。

この時に、幼児期に親から離れることが上手くできていないまま、ここまで来てしまった子は、ここで行き詰ることになります

たとえば、親と密着関係(共依存関係)になっていて、まだ自分という存在ができていなくて、親から情緒的に離れると不安で仕方ない、自分自身が破滅してしまうような恐怖が起こってしまう子がいるわけですね。

以前の投稿で取り上げた摂食障害も、ここで現れてくることが結構あります。

子どもは親の誘惑から逃れるために秘密を作る

さて、順調に心が発達してきた場合、「もうこれ以上親とはくっついていられないぞ!」と自分から離れようとします

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親から離れようとするために、まず自分のプライバシーを守る、とかく親に背を向けようとします。

自分の部屋に鍵をかけるとか、「一歩も入ってきてはいけない!」と言うとか、「自分の部屋を掃除してはいけない!」と言うとか、机の引き出しに鍵を付けるとか、いろいろなことが始まりますね。親に対して口をきかなくなることもあります。

それぐらい強引に背を向けないと誘惑に負けてしまって、親から離れられなくなってしまう思いがあるので、少し極端なやり方になってしまいます。

親に対して背を向けるばかりではなく、親的な価値観全般に対して反抗したり、反発したり、批判したり、否定しようとする傾向も強くなります。

しかし、そんな行動をしていても、内心はとても不安で心細いわけです。

そればかりでなく、これから大人として生きていく自分について、まだ見通しもなく自信もなく、その意味でも不安なのです。

同性の仲間が、この時期を乗り切る上で大切

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そういう時に同性の仲間、同僚、先輩、そういうものがすごく大切になってきます。

それは寂しさを紛らわすとか、依存対象を置き換えるとかではなく、その同性の仲間や先輩というのは自分と同じ悩みや不安を抱えている、同じ葛藤を持っているということが、いちいち語り合ったりしなくても、一緒に居るだけでなんとなく分かったりするものです。

悩みや不安、葛藤は自分一人ではないんだ。みんな持っているんだ」ということがわかることは成長に向かう力になるんですね。

そういうことがこの思春期を乗り切っていくためにすごく大切なことなんです。

特に、不登校で学校に行けなくなってしまった子ども達にとっては、この同性の仲間を作る機会が極端に減ってしまう場合があります。

こういった子ども達には、とにかく同年代の人たちの集まりの中に入って欲しいと思います。どんな形でもいいので、とにかく仲間を作れる場所を見つけて欲しいと思います。

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