コロナ渦の夏休みはエネルギーの行き場がなかった?
皆さん、こんにちは。
今年の夏休みは、オリンピックとコロナウイルスの影響を受け、子ども達もたくさんの制限を強いられた中、いつもとは違う夏休みになったのではないかと思います。
そもそも夏休み中の子ども達は、学校がお休みということで、いつも使っているエネルギー(体力や気力)を充分に発散することができません。(逆に、いつもエネルギー不足の子ども達にとっては、良い充電期間となります。)
学校に行くと、登下校から授業や休み時間など、体と頭を動かすことと、友達との関わりなどで、エネルギーを使うことばかりですが、それらがほぼなくなることで、エネルギーが充分に発散できない状況になります。
要するに、疲れることがないのです。
発散されないエネルギーはどこへ行く?
そこにきて、コロナウイルスの影響で、お祭りや地域のイベントがキャンセルになったり、学校のプールも中止になったり、外出自粛で外に出かけられなかったりと、例年のようにエネルギーが消費できなかったのではないかと思います。
本来、家で充電したエネルギーは外で自由に発散することが望ましいのですが、外で発散できなかったエネルギーを家で発散しようとして、うるさく騒いだり、兄弟でケンカをしたり、いつまでも寝ずに動画を見たりゲームをしてしまいがちです。
結果、生活リズムが乱れてしまい、ただでさえ夏休みでストレスフルなお母さんと衝突することになってしまいます。
しかし、この衝突は何らおかしなことではなく、子ども達としては、行き場のないエネルギーをなんとか消費しようとしていたわけです。
行き場のないエネルギーがストレスになる?
この有り余ったエネルギーを上手く消費できない状態も、実は子ども達にとってはストレスとなりうるのです。
2学期が始まると、すぐにトラブルを起こしたり、1学期よりも退行(赤ちゃん返り)している様子が見られたり、情緒や衝動性がコントロールできない場合などは、お子さんが夏休み中に何らかのストレスを抱えていた可能性が考えられます。
一時的なもので、すぐに収まるようならば、大して問題はありません。
家の中でストレスを解消しようとしてお母さんと衝突する子ども達や一時的に問題行動を起こす子ども達よりも深刻なのは、何事もそつなくこなし、不平不満を言わずに親の言うことをひたすら守り続けている「いい子」達です。
こういう子ども達は、ストレスの原因は自分にある、自分が悪いんだと内向的に考えがちなので、苦しくても自分で何とかしようと頑張って、問題を一人で抱え込んでしまう傾向にあります。
「手がかからない良い子」だからと言って、安心せずに「子どもがストレスを一人で抱え込んでいないかどうか」を意識して日頃の様子をよく見ておいて下さい。
お母さんのストレスも行き場がない?
お母さん達にしてみても、今年はいつもよりストレスが溜まった夏休みだったかもしれません。
通常でも、夏休み中は、毎日顔を見合わせて、毎回の食事(お弁当)を作り、身の回りのことをして、いつものペースが乱されて、やりたいこともままならずストレスが溜まるというお母さん達も多いと思います。
しかも今年は、家庭で過ごす時間が多かったため、お母さんの負担が大きかったことは間違いありません。
気軽に人に会うことも出来ず、イベントがキャンセルになったり、家族での外出や里帰りもなかなかできず、お母さん達のエネルギー(ストレス)の行き場もなく、苦行のような夏休みだったかもしれません。
どんなに忙しくストレスフルな夏休みだったとしても、子どもたちが元気に過ごせていたのならば、それで充分です。
お母さん達の毎日の頑張りに、頭の下がる想いです。
長い長い夏休み、本当にご苦労様でした。